消化管アレルギーとその関連疾患

消化管アレルギー

消化器症状を⽰すアレルギーの総称。IgE依存性、⾮IgE依存性と両⽅の性質を持つ混合性の3つに分類される。IgE依存性⾷物アレルギーには表1に⽰す臨床型があり、⾮IgE依存性には、新⽣児・乳児⾷物蛋⽩誘発胃腸症が、混合性には好酸球性消化管疾患が含まれる。

《 新⽣児・乳児⾷物蛋⽩誘発胃腸症》

新⽣児・乳児⾷物蛋⽩誘発胃腸症(Non-IgE-GIFAs)

新⽣児・乳児消化管アレルギーとも同義。 FPIES, FPIAP, FPEが含まれる。主に⾮IgE依存性(細胞性免疫)の機序により新⽣児・乳児期早期に嘔吐や⾎便、下痢などの消化器症状を呈する。わが国を中⼼にFPIES, FPIAPが混在する例が存在する。近年では好酸球性炎症を⽰す例が多い。

詳細については「新⽣児・乳児⾷物蛋⽩誘発胃腸症診療ガイドライン」参照
https://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0351/G0001047

⾷物蛋⽩誘発胃腸炎症候群(FPIES)

新⽣児・乳児⾷物蛋⽩誘発胃腸症(Non-IgE-GIFAs)に含まれる。国際的なガイドライン*がある。原因⾷物摂取後1〜4時間で嘔吐し、その後、下痢(時に⾎便)を認める典型例をacute FPIES、原因⾷物の連⽇摂取で発症し、除去後の原因⾷物の摂⾷ではacute FPIESを⽰すものをchronic FPIES と定義されている。わが国ではchronic FPIESの症例が多い。また最近では卵⻩や⼤⾖、コメ、⼩⻨などによるsolid(固形物) FPIESが増加している。

*Nowak-Wegrzyn A, et al. J Allergy Clin Immunol 2017; 139:1111-26.e4
《 消化管アレルギー関連疾患》

好酸球性消化管疾患(EGIDs)

好酸球の消化管への⾼度な浸潤により消化器症状をきたすアレルギー性炎症性疾患。主として⾷道に好酸球浸潤がみられる好酸球性⾷道炎(EoE)と、それ以外の消化管に⾼度な好酸球浸潤を来す好酸球性胃腸炎(EGE)に⼤別される。特定の⾷物アレルゲンが同定されないこともある。診断には病理検査が必須である。

詳細については「幼児・成⼈好酸球性消化管疾患ガイドライン」参照、EoEについては国際ガイドラインも存在する
https://www.ncchd.go.jp/hospital/sickness/allergy/EGIDs_guideline.pdf

略語解説

EGEeosinophilic gastroenteritis
EGIDseosinophilic gastrointestinal disorders
EoEeosinophilic esophagitis
FDEIAfood-dependent exercise-induced anaphylaxis
FPEfood protein-induced enteropathy
FPIAPfood protein-induced allergic proctocolitis
FPIESfood protein-induced enterocolitis syndrome
Non-IgE-GIFAsnon-IgE mediated gastrointestinal food allergies
OASoral allergy syndrome